3次元設計能力検定協会では、3次元CADのオペレーション能力、機械設計の基礎的能力を客観的で公平に評価する検定試験を実施しています。

ごあいさつ

特定非営利活動法人3次元設計能力検定協会
理事長 丹羽 嘉明

本協会の活動にご賛同を頂き、協会発足時の長野県認定NPOから内閣府認定NPOに昇格できたのも皆様方の支援の賜物と感謝申し上げます。今後も産・官・学の連携体制を継続し、皆様方からの貴重なご意見ご要望を真摯に受け入れ事業に反映させていく所存です。
昨今の学部・学科名を見るにつけ従前は「書は態を表す」名称でしたが、スマートなカタカナ名称に改変され、未来の技術につなげる内容になってきています。 しかしながら、その根底に流れる設計知識は時代が流れても不変・必須で、勉学に時間を割き、習得レベルの自己認知とたゆまないアップデートをモノづくり社会は強く求めております。より多くの機械技術者がこの求めに呼応し、モノづくりへのアプローチを支援するのが本協会の責務です。
日本のモノづくり発展のためにも本協会への皆様方の継続的ご支援を賜りますようお願い申し上げます。

検定試験制度設立趣旨

わが国のモノづくり復興の鍵は、他国には決して真似されることのないオリジナルの製品を作り続けることであり、そのための最重要課題は真に力のある設計者を戦略的に育成していくことにあります。

企業が設計者に求める能力は多岐に亘り、その期待レベル(能力要件)は時代とともに変化しますが、現代から近未来においては、設計の質の向上および効率化の視点で「3次元設計能力」に対する要望が大きくなっています。

そこで、企業の求める能力要件を明確にし、単なる試験の合否判定ではなく、「育成」という立場で現時点での3次元設計能力レベルを評価することが求められています。また、この評価制度が一流の設計者になるための登竜門として活用されることが期待されています。

このような背景から、3次元設計能力の評価制度の普及および能力開発を通しての社会貢献など、広く公益に寄与することを目的として次の事業を実施しています。

  1. 3次元設計能力検定の基盤整備、学校及び企業の認識・啓蒙を目的とする情報の提供事業、講演会・教育セミナー事業
  2. 3次元設計能力検定の講師向け・一般向けセミナー事業、能力検定試験事業
  3. 上記事業のための宣伝活動事業

応援メッセージ

各方面の方々より、当協会の設立および活動に対していただいた応援メッセージをご紹介します。(順不同)

当社は半導体製造装置に関わる設計、金属加工、溶接構造品の製造等を行っている企業です。 当社では、お客様のニーズに応える最新技術へ対応できる若手設計者育成のための一環として検定試験を利用させていただいております。
 日進月歩で半導体技術は革新を遂げており、それに伴って「半導体製造装置」も非常に高度な技術が用いられ、3次元設計ができること、できる技術者を複数有しているということは会社としても大きな強みとなってきております。
 この試験にて実力の客観的評価をいただくことで、会社としては社員それぞれの強みの把握に、社員本人としては今後の自己研鑽の指標になるため大いに役立つと感じております。
 今後少子化が進む中、企業が飛躍するためには、一人一人の技術者の質を高めていくことが必要不可欠です。この検定がさらに広く認知され、今後のモノづくり日本に貢献していくことを期待します。

— 東北精密株式会社 / 総務 大泉正義

この度,貴協会におかれましては,「3次元設計能力検定制度」を本格的に運用,実施される運びとなられました。まさに快挙でありまして,心からお喜びを申し上げます。

本制度の設立趣旨を拝見しますと,3次元CAD(実技)と設計基礎学(学科)を総合した仕組みをお考えになり,後者を特に“機械設計7つ道具”と呼んで,それらを実技と不可分の存在としておられます。“7つ道具”が意味する分野を適切に選定され,3次元CADという設計ツールの修得を前面としながらも,学問的な基盤の重要性を忘れないとの基本姿勢が感じられます。そして,その様な理念のもと,新しい時代に適合した制度を設けられようとしていることに敬意を表したいと思います。今後,本制度の一層の充実,発展をおはかりになり,実技と学科に関わる基礎能力を備えた前途有望な設計技術者の育成に貢献されますようお祈りいたします。同時に,貴協会が本制度を基盤とした事業により,モノづくりを標榜する長野県及び我が国に大いに貢献されんことを期待しております。

— 信州大学工学部教授 / 賀勢 晋司

3次元設計能力検定試験の新設おめでとうございます。

当社は、半導体製造装置の製造を主体として行っている企業です。使いやすいSolidWorksで受験した合格者を採用していきます。3次元で設計されたデーターを全ての工程で利用することにより、慢性的な技術者不足の解消にも大いに効果を上げ、顧客とのコミュニケーションツールとしての成果も得ています。生産現場での品質保障の観点からも、当社では3次元データーを利用したマニュアルを積極的に活用しています。

コストパフォーマンスの確立に等しく必要不可欠なスキルの能力検定だと確信しています。

— 株式会社明和電機 / 常務取締役 小林久士

当社は半導体実装に大きな役割を果たす、フリップチップボンダ、TAB/COFシステム、マイクロボールマウンタ、液晶装置の開発・製造・販売を行っている企業です。

より薄く、小さく限りなく高密度に高次元へと進化するマイクロエレクトロニクスの分野で、さらなる高速化と、よりコンパクトで低価格な装置を開発するために、3次元CADによる設計を推進しております。現在の産業界で、商品ライフサイクルの短縮化とともに量産化に求められる条件は、高精度、低コスト、多品種少量対応、省力化などと一様ではありません。そしていかに速やかに量産体制を立ち上げ、安定的に維持できるかが業界を勝ち抜くための重要な要素となっています。

このような状況に対応した装置開発、お客様との密接な連携、速やかなレスポンスといった技術・営業ツールとして必要不可欠であり、3次元化展開こそが、企業発展につながると確信しております。2次元設計から3次元設計へ推移する中、3次元設計技術者が求められております。3次元設計能力検定の定着・推進に期待します。

— アスリートFA株式会社 / 代表取締役社長 山崎晃

SolidWorksが、かつて2次元CADかUNIXをベースとしたハイエンド3次元CADしか存在しなかったCADの業界に大きな革命の波をもたらして以降、はや10年が経ちました。その中でソリッドワークス社がただひたすら目指してきたのは、"専門家を対象とした3次元CADを、設計者誰もが手軽に利用できる大衆化領域に開放すること"。その目的のために、Windowsのみにフォーカスした製品開発を推し進め、徹底的に使い勝手を追求し、そして設計者の立場に立った開発スタンスを守り抜いてきました。

そしていま、「3次元モノづくり」こそが、モノを変え、人を変え、会社を変える鍵となっている中で、アジアの企業に立ち向かい、工業立国日本の「モノづくり」を支えるために、真に力のある3次元設計技術者を育成する、という3次元設計能力検定協会様の活動を、3次元CADのベンダーとして支援させていただけることを大変光栄に存じます。

3次元だからこそ実現する”見える”設計が、人を繋ぎ、モノを進化させ、そして会社を変えていきます。日本のモノづくりを担う3次元人材育成において、3次元設計能力検定協会様のご活躍を心より期待しております。

— ソリッドワークス・ジャパン株式会社